イベント業界アカデミー 4回目となる今日は、「段取り力」について簡単に考察してみたいと思います。みなさんは、「段取りがいい」「段取りが悪い」という言葉は聞いたことがあると思います。
結局、段取り力ってなんでしょうか。
【日常をスムーズに生活する力】
段取りがいいか悪いかは、日常がスムーズにすすんでいるかどうかだと思います。
かくいう私も段取りは良い方ではありません。
よく忘れ物をしますし、ドアの鍵をちゃんとかけたかどうか心配になるタイプです。
みなさんは、日常の中で「あ・・・忘れてた」とか、「あ・・・やべっ!」って感じることは多いですか?少ないですか?少ない人は段取り力が高いのだと思います。
【段取り良い人は】
「段取り」を辞書で調べると、「事を運ぶ順序・仕方。手順。」と出てきます。
順序よく事を運ぶ能力なんですね。
日頃、私達はあまり段取りを考えず生活していると思います。
朝起きる→顔を洗う→着替える→朝食を食べる→歯磨きする→出勤する・・・というふうに
順序よく事を運ばせていると思います。
それは「慣れ」が大きな要因となっていますが、いざ初めてのことになると、段取り力が大きく影響してきます。
「レストランに彼女とデートに行く」というテーマで段取り課題を学生にやらせたことがあります。
本当に人それぞれの段取りが出来上がっていきます。
その後、「友達とキャンプに行く」や「同窓会の幹事」などの段取り練習をしていくのですが、段取りが良い生徒は、過去の経験値からやるべきことをイメージしています。
私達もそうですが、やったことない仕事に直面することももちろんあります。
その際に重要なのは「過去の経験値」です。
【日常から色々なことをやっておく】
生徒に「宅配便を出したことがある人?」と聞いたところ、1/3程度の生徒はやったことがないと答えました。
これは親の考え方もあるでしょう。つい、親がやってしまうと、子供は「経験するチャンス」を失ってしまうのです。
・タクシー配車を電話予約する
・宅配便を手配する
・航空券を手配する
・銀行で両替をする
・コンビニでネット予約したプリントをする
・領収書をもらう
などなど、日常の中でやってる人は「普通」だけど、やったことのない人は「分からない」ということになります。
前述したとおり、段取りに必要なものの1つとして「過去の経験」があります。
近しい経験、似た経験が多いと、初めてのこともイメージ力でなんとかなります。
学生のうち、子供のうちから色々なことを経験しておくことは段取り力の強化にもなります。大人が普通にできる行為は子供でも出来るものです。
※段取り授業テキスト(近藤オリジナル)
【物事を並び替える】
段取りが悪い人の中には、やるべきことを順番に並び替えることが苦手な人がいます。
前述の「友達とバーベーキューに行く」というのも、さほど難しいことではないですが、頭の中でまとめようとすると苦手な人はちょっと大変かもしれません。
私が学生に課題を出した時に、1番初めは「やることチップを並び替えなさい」という課題でした。
やることチップというのは、下記のようにやること1つ1つを紙に書いたものです。
ちなみにこれは、「友達とバーベーキューに行く」という段取り練習用チップです。
グループワークでこの作業を行っていくと、どんな作業をどんな順番で並び替えるのか相談しながら考えることが出来ます。
この課題を何種類か実施してから、次はやることチップを書かせていきます。
そうすると段取りが悪いと言っていた生徒たちも非常に細かく段取りを組むことが出来るようになります。
やることが見えると、並び替えは意外と誰でも出来ることです。
段取りのほとんどは「過去の経験」がベースになるため、とんでもない無茶なことは出来ません。「アメリカ大統領選挙に出馬する段取り」なんて、私にもさっぱりです。
※段取り用授業テキスト(近藤オリジナル)
【段取り力は練習で確実に上がる】
段取りが苦手な人は多いと思います。
でも、過去の経験をもとにイメージし、やることチップを書き出し、順番に並び替えるという作業を繰り返していくと、自然と段取り力は上がっていきます。
苦手な人はまず、やるべきことを1つずつ書き出してみましょう。
その後、そのやるべきことを並び替えていきましょう。
並び替えはさほど難しいことではないですが、並べていくうちに足らないチップに気づく場合もありますし、不要なチップも出てきます。
やることが目の前に羅列してあると、段取りが良くない人でも意外とスムーズに段取りが組めるようになります。
【日頃から段取り力を鍛えよう】
段取り力は日頃の練習で上がるようになります。
常日頃から段取りを考えながら生活しましょう。
・家を出る段取り
・デートの段取り
・買い物の段取り
・旅行の段取り
それに加えて、「経験値」を増やしましょう。
日頃から親に任せている行動・先生に任せている行動など、
自分がやったことのない行動、やれば出来るとたかをくくっている行動を、改めてやってみましょう。「やれば出来る」のではなく「やったから出来る」と全ての行動に対して言えるようになりましょう。
例えば、コピー機で、4面付けコピーとか出来ますか?
誰かがやっていることは、全部自分も出来ることです。
任せる前に「自分が実際に出来るか」を考えながら生活しましょう。
結局社会人になると、段取り力が求められます。
仕事をしていると、徐々に段取り力は上がっていきますが、どうせなら最初からあった方が、先輩や上司から他の人よりちょっとだけ多めに仕事がもらえます。
段取り力は鍛えられます。日常の生活の中で鍛えていきましょう。
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