みなさん、こんにちは!
イベント業界アカデミー 第11回、今回は<進行>についてです。
「運営」は、来場者の身近にあるものなので、意外とイメージが付きやすいのですが、進行は来場者と接することはほぼないので、なんだろうと思うかも知れませんね。
「運営」については、こちらの記事をご覧ください⇢「運営って?」
それでは、簡単に進行について見ていきましょう。
■ステージの裏側で■
進行というのは、ステージ上のプログラムを、スムーズに進めることを言います。
また、ステージ上のスタッフを「進行スタッフ」と呼びます。
スムーズに進めると書きましたが、何がスムーズじゃないの?
人が出てきて話したり、歌うだけでしょ?と普通なら考えてしまいます。
テレビなどを見ていると「グダグダ」な状況が時々見受けられます。
わざとの場合もありますが、見てる側からすると「ちゃんとやれよ」ってみなさん思いますよね。
では、「ちゃんと」ってどういうことでしょうか。
それは単純に、「スムーズに」ということです。
「つっかかることなく、止まることなく、さも当たり前のことを当たり前にやる」
それが、みなさんが思ってる「ちゃんと」ですよね。
しかし、「スムーズにちゃんと」は、事前の準備をしていない限り絶対に出来ません。
進行スタッフ(+舞台監督/進行管理者)が「スムーズを作っている」んです。
ここ大事なので2回言いますね!
「進行スタッフ(+舞台監督/進行管理者)が「スムーズを作っている」んです。」
・オンタイムでオープニングが始まる
・出演者がタイミングよく登場する
・舞台上の備品がタイミングよく出てくる/なくなる
・出演者がちょうどいい場所に止まる
・プログラムが時間通りに進む
これって、当たり前ですよね。
来場者や観覧者が「当たり前」と思ってもらえたら、うちらの中では100点です!
でも、来場者からするとプラスマイナス0なんですよね。
だって当たり前ですから。
■具体的業務■
上記のような当たり前のことを当たり前にするための努力が必要です。
・誰がどちらから出てきて、どの位置に止まりますか?
・止まる場所はステージ上のどこですか?
・そのゲストは止まる位置を事前に把握していますか?目印はありますか?
・マイクは誰がどのタイミングで渡してくれますか?
・ステージ上の椅子に座る並び順は誰が教えてくれますか?
・ステージ上で必要なものは誰が持ってきてくれますか?いつですか?
・登壇者が降壇する時、どのタイミングで司会者は喋りだしますか?
「そんなのやれば分かるじゃん」って思う人もいるかもしれません。
でも、ステージ上に登る人は当然ながら芸能人だったり、有名人だったり、教授だったりVIPだったりと、お忙しい方なんです。
なので、事前にしっかりと説明出来ないこともあります。
というか、「説明」って進行スタッフがしないといけないことなんです。
みなさんも、初めて入ったお店などで、どのようなシステムなのか分からなくて、店舗スタッフに「どうすればいいんですか?」って聞いたことありませんか?
あの状況が、ステージ上でもあるんです。
特にステージ上では「失敗できません」
進行スタッフは自分が失敗しないのも当然ですが、登壇者が失敗だと思わずに、満足いただいて最高のパフォーマンスをしていただくことが、本当の目的になります。
ここまでお読みいただくと、なんとなく進行スタッフの仕事ってご理解いただけましたか?
・登壇者が必要とする、動きを理解する
・登壇者が必要とする、備品を用意する
・登壇者が必要とする、環境を用意する
・上記全てにおいてタイミング、空気感を読む
・来場者からどう見られているのかを常にイメージする
というのが、本業です。
すごいまとめちゃいましたが、これです。
登壇者のステージ上でのマネージャー的役割ですかね。
これ以外にもステージ上で必要な「テクニカル(音響・照明・映像)」がありますが、それはまた後日に。
■最後に■
当たり前のことを当たり前にやって、進行の評価は0点です。
1つミスればマイナスです。
どんなに準備して、長い時間かけてリハーサルをやっても、0点スタートです。
その努力を来場者は見ていないのですから。
当たり前を作る努力はプラス評価ではないですから。
登壇者からは評価がもらえるかもしれません。
でも、登壇者の評価は来場者の反応なんです。
なので、来場者が0点だと思えば当然0点です。
この0点を100点に上げる、さらなる努力が進行には求められます。
運営スタッフと違って、努力して0点を作り上げている進行関係者のみなさんを
ぜひ知っていただけると嬉しいです。
写真引用:
Photo byGustavo JuliettefromPexels
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